イニシャルベイ代表取締役 三橋様
― 御社の従業員規模について教えてください。
当社の従業員数は、2025年4月時点で86名です。
今回、FAST OFFERへの参加は初めてとなりますが、面接会を通じて2名に内定をお出ししました。
― 外国人材の採用に取り組まれた背景を教えてください。
背景として大きいのは、少子化による人材不足です。
特に当社が属する電気通信工事・電気工事といった建設系の技術職は、全国的に人材確保が難しくなっています。技能職や技術職に対する人気低下もあり、日本人採用だけでは将来的に組織を維持していくことが難しくなるという危機感がありました。
また、事業環境そのものもグローバル化しています。海外のお客様への対応や、部材調達・物流・設計など、さまざまな場面で国際対応が必要になるケースが増えています。
今回採用を進めたのは、単に人手不足を補うためではありません。外国籍人材と一緒に働くことで、社内の教育方法やコミュニケーションのあり方も含め、会社そのものを成長させていきたいという考えがありました。
従来の“職人的な教え方”だけではなく、IT化や動画活用など、より分かりやすい教育環境を整備するきっかけにもしていきたいと考えています。
― 今回の採用はトップダウン型で進められたのでしょうか。
外国人採用については、経営層の方針として進めています。
現場から強い要望があったというよりは、今後の会社の方向性を考えた中で、経営として必要という判断となりました。
― 採用前に抱いていた不安や懸念はありましたか。
正直に言えば、今でも不安はあります。
特に難しいと感じているのは、働き方やコミュニケーションです。
社内の情報共有や安全管理は基本的に日本語で行っていますので、どこまで理解してもらえるかという点は大きな課題だと思っています。
もちろん日本語教育を受けて来ていただいていますが、実際の現場で十分に理解できるようになるには時間が必要です。
そのため、会社側も英語を交えながら説明を工夫したり、より分かりやすい教育方法を考えたりする必要があると感じています。
― FAST OFFERを知ったきっかけを教えてください。
きっかけは横浜銀行様からのご紹介でした。
銀行側でも外国人材支援や海外取引支援などに取り組まれており、その流れの中で神奈川県の施策をご紹介いただいたことがスタートです。
― 数ある採用手段の中で、FAST OFFERを導入した決め手は何でしたか。
国や自治体も含めて本格的に推進している取り組みであることは、大きな安心材料でした。
これまでも建設業界で外国籍人材を採用している企業は見てきましたが、多くは現場作業者としての受け入れが中心で、正直なところ、良い面も課題面も両方見えていました。
その中で、FAST OFFERは大学教育を受けた技術系人材を対象としており、さらに現地で教育が行われている点に安心感がありました。
― 面接会に参加されて、印象的だった点はありますか。
最も良かったのは、我々が分からない部分を丁寧にサポートしていただけたことです。
採用前の段階から、「採用後にどのようなサポートをすれば良いのか」「どのようなスケジュール感で進めるべきか」といった具体的なイメージを持つことができました。
また、学生の性格面まで含めて共有いただけたことで、受け入れ後のイメージを持ちやすかったと感じています。
― 実際に面接した学生について、印象に残っていることはありますか。
非常に印象的だったのは、「日本で働きたい」「日本で生活したい」「将来的には家族を支えたい」といった、明確な人生観を持っていたことです。
その熱意や覚悟は非常に強く感じました。一方で、企業としては、採用後にどうケアしていくかが重要になるとも感じています。
― 受け入れ体制や定着施策について教えてください。
特別な制度を用意しているわけではありませんが、できるだけ早く日本や会社に馴染んでもらえるような取り組みは考えています。
例えば休日に観光地へ連れて行ったり、日本文化や生活環境を一緒に体験したりすることも考えています。
また、住居についても、最初は一人部屋を想定していましたが、本人たちが安心できるよう、広めの部屋で二人一緒に住める形も検討しています。
さらに、社員旅行の時期を入社時期に合わせて調整する案が若手社員から出るなど、社内でも受け入れに向けた意識が少しずつ広がっています。
― 現場や部門からの反応はいかがでしたか。
すぐに現場で即戦力として活躍するのは難しいだろうという認識はあります。
そのため、まずは1〜2年程度の研修期間を設け、現場や業務をしっかり学びながら育成していく方針です。
― 今回採用した方に期待していることを教えてください。
まずは、社内に新しい刺激を与えてくれる存在になってほしいと考えています。
文化や考え方が異なるからこそ、お互いに学び合いながら成長できる関係を築いていきたいです。
また、当社は安全第一が絶対条件の業界です。朝礼や安全標語など、日常的に安全意識を共有していますが、現在はすべて日本語です。
今後は英語版の資料を作成するなど、外国籍社員にも同じ安全意識を持ってもらえる環境づくりを進めていきたいと考えています。
さらに、来日前からWeb会議などを通じてコミュニケーションを取り、少しでも不安を減らせるようにしていきたいです。
― 今後のグローバル人材採用の展望を教えてください。
できれば毎年1〜2名程度は継続的に採用していきたいと考えています。
国籍についても限定する考えはなく、ベトナム、フィリピンをはじめ、さまざまな国の優秀な人材と一緒に働いていきたいと思っています。
